 ノバ・スコシア州、ルーネンバーグの街を歩くなら、太陽の光がまだ淡い早朝か夕暮れ時、月明かりの夜ならなお美しい。まるでアンティークの宝石箱をそっとのぞきこんだような気分になることだろう。海に面した旧市街に並ぶ建物の7割以上が、18世紀か19世紀に建てられたもの。 道路も19世紀に流行した都市計画に基づいて長方形のブロックを並べたように作られている。ドイツやスイスからやってきて、ここに理想の街を作ろうとした人々の心が伝わってくる。現在も住民の多くが、最初の移住者の子孫たちだ。ルーネンバーグ・バンプと呼ばれる独特の屋根窓や、軒先に彫刻されたレースのような模様、優美な回廊など、一軒、一軒違うデザインの邸宅や教会などを眺めながら歩くだけで、時間がゆっくり逆転していくのを感じることだろう。ルーネンバーグは漁業基地としても、漁船の造船業でも非常に栄えた町で、19世紀の半ばにそのピークを迎えていた。文化的にも経済的にも豊かだった町の象徴、ルーネンバーグ・アカデミーの校舎も見逃せない。 |